Inerk's story 44 "The temporary Ghosts"

【前回までのあらすじ】
グリン警部補に依頼されたロックポート市での潜入捜査から戻ったイナークは、世界規模のショッキングな事件を知る。
ラスベガスをメキシコ出身のテロリストと傭兵集団が襲撃。 (23-28話)
メキシコで実施されていた米国・カナダ・メキシコ三国による『北米共同安全保障条約』 調印式典でアンティベロス将軍が率いる反乱軍が軍事クーデター。(29-40話)
ラスベガスへはRainbowチーム、メキシコへはGhostチームが派遣される中、イナークにも臨時Ghostとして任務が与えられようとしていた。




俺の名はイナーク。元軍人だが今は市警のSWATでチームリーダーを務めている。
そんな俺を過去の軍歴はしばしば特殊作戦にパートタイムで引き戻す。

偽りの休暇中に潜入捜査に就いていたロックポート市から戻った俺は、世界規模のショッキングな事件を耳にした。

ラスベガスをメキシコ出身のテロリストと傭兵集団が襲撃し、ラスベガス市はテロと市民暴動の洗礼に炎上。
テロリスト達は新型の爆弾でベガス壊滅を図っているとの噂が飛び交っていた。
ラスベガス市警のSWATを含む大半の警官は壊滅的な被害を受け、FBIのHRTチームや州兵の動員が行われていた。

時を同じくしてメキシコで実施されていた米国・カナダ・メキシコ三国による『NAJSA:北米共同安全保障条約』
の調印式典でアンティベロス将軍が率いるメキシコ軍の約半数が軍事クーデターを起こし、カナダ大統領が死亡。
米国大統領とメキシコ大統領はわずかな大統領親衛隊と、護衛に駐留していた米海兵隊に守られかろうじて式典会場を脱出したが、その後の安否は以前として不明のまま。

この時、ベガスにはローガン・ケラーが率いる新生Rainbowチームが、メキシコへはスコット・ミッチェル大尉が率いる米陸軍第7特殊部隊Ghostチームが出動して激戦を闘っていたがその時の俺は知る由もなかった。

パニックに近い米国内外の騒然とした状況の中、市警も対テロ緊急事態宣言と共に警戒態勢を強化する事になり、偽りの休暇から戻った俺は直ちに市警に召集された。

到着早々に署長室に呼び出しを喰らう。潜入捜査の件で何か問題が発生したのだろうか?
確かにあの捜査は厳密には違法行為のオンパレードだった。

だが署長室で俺を待っていたのは署長ではなく疲労困憊しきった様子のリードマン中尉だった。

「久しぶりだねイナーク。あの派手な潜入捜査の後にしては思ったより元気そうだ」
相変わらず何でも情報はお見通しのようだ。

『そうでもありません。さすがに体が付いて来なくなりました。署長はどこです?』

「署長はテロ対策の会議で分署の署長達と会議室で会議中さ。この大騒ぎではさすがに米国内の
 すべての警察が厳戒態勢になる。9.11以来、いやそれ以上かもしれん」

『私にご用とは何です?』
単刀直入に質問する。

「悪いが又君の手を借りたい。実は特殊作戦の経験者は退役や予備役の人間も全員掻き集めて
 いる所なんだ」

『ベガスですか?メキシコですか?』

「ベガスはローガンのRainbowチームが対応している。FBIのHRTチームや州兵も動員されたので
 何とか対処出来そうだ。問題はメキシコだ。スコット大尉のチームも含めてすべてのGhostチームを
 出動させているがまったく手が足りない」

リードマン中尉が疲れきった表情で続ける。

「これは最高機密だが大統領は無事だ。スコット大尉のチームが救出した。だがメキシコの
 内乱は全土に及び、各所で激戦が続いている。
 ニカラグアのゲリラや国籍不明の傭兵連中がメキシコの反乱軍と合流して、大統領親衛
 隊や大統領派のメキシコ正規軍を圧倒しつつある。
 内政干渉だとの中国やロシアからの抗議で、我々は軍事的には限定的な援助を非公式
 にしか実施できない」


一息つくとリードマン中尉は俺の目を真っ直ぐに見てさらに続ける。

「イナーク。君にはメキシコで特殊作戦に就いて貰いたい。本来はスコット大尉のチームが参加する
 筈だったが、ニカラグアから密かにロシア製の核兵器がメキシコと米国の国境付近に配備されたと
 言う情報があってそちらに急行させた」

『では私のメキシコでの任務とは?』

「国籍不明の傭兵集団がメキシコ国境近くの米軍基地を襲撃し、NORADの核の発射コードを含む
 重要機密が積まれたBlackHawkヘリコプターが奪われた。奴らはアジトにしているメキシコ国内の
 ダムにBlackHawkを移動させて暗号の解析を行っている。そう簡単に解読出来るもんじゃないが
 事態は一刻を争う」

『すでに展開している他のGhostチームを急行させては?』

「実はもう2チーム8名を送ったが残念ながら掃討された。傭兵集団の腕は並じゃない。君の経験が
 是非必要だ。臨時のGhostとして今すぐ現地に向かって欲しい。現地で他の補充のGhost8名と
 合流の手筈を整えた」

『正確な位置が判っているのなら空爆した方が確実では無いですか?』

「それがそうもいかないんだ。その重要機密は破壊せずに奪還するよう大統領はご所望だ」
なるほど。特殊部隊の隊員の命は安上がりと言う訳か。

『判りました。移動の手筈と装備、そして他のチームメイトとの合流の詳細をお願いします』

「移動はリアジェットで高空からのHALO。(高々度降下&低高度パラシュート開傘)Ghost専用の
 コンバットアーマー等の装備はリアジェットに用意してある。銃は慣れた物の方が良いだろう。
 他の隊員は別の機からHALOで別のポイントへ降下させる。現地の合流ポイントはダムの手前1kmだ」

『了解しました。銃はローガンから預かったM416を使います』

「屋上にジェットヘリを待たせてある。すぐ空港に向かってリアジェットに乗ってくれ。ありったけの
 幸運を祈る」

俺は陸軍式の敬礼をするとそのまま屋上に向かった。
世界は冷戦後も狂気を深めていたのだろうか?米国への核兵器によるテロがこんなに簡単に起こるとは。

俺はジェットヘリ、軍用リアジェットと乗り継いでメキシコへ向かった。
リアジェット内で身に着ける最新鋭のコンバットアーマーは、スコット・ミッチェル大尉が市の秘密訓練所でテストしていた物と同じ物だ。軽いが12.7mmの対物狙撃銃で撃たれでもしない限り、貫通しない最新鋭のテクノロジー。

だが顔面に喰らえば5.56mmでも即昇天だ。
新装備への過度の信頼は命取り...過去の経験が俺に警告する。

俺はローガンから託されたM416をチェックする。Colt社のM4A1をベースにH&K社が発展させた究極のM4。
今回の任務は、数十人の傭兵集団が待ち受けるアジトへの小部隊での襲撃だ。
奇襲が命。サイレンサーを装備し、サイトには中距離狙撃とCQBに備えてAimpoint社のCompM2を搭載する。

軍用リアジェットの機内でダムの青写真からダムの構造を把握し、衛星写真にも目を通す。
目標のBlackHawkが駐機しているヘリパッドの様子や随所に展開している傭兵や機関銃座、VBL兵員輸送装甲車が確認出来る。
掃討されて倒れたGhost達の遺体も見て取れる...気の毒に。

OK。現時点で入手可能な情報はこれが精一杯だろう。

残念だが2チームが潜入に失敗したルートをなぞるしかなさそうだ。
8名のチームメイトが手練れだといいが...
俺はデルタ出身だから米陸軍第7特殊部隊Ghostが優秀だとは聞いていても実情には詳しくない。
彼らはまさに戦場のGhost。彼らについての情報はあまりにも少ない。

装備の最後のチェックをする俺に機長からアナウンス。

「イナーク中尉。目標ポイントまで15分。機内の減圧を開始します。酸素マスクの着用と降下準備
 スタンバイ願います」

リードマン中尉が用意した俺の仮の肩書きだ。

『イナーク了解。いつでも行ける』

機内に減圧を示す赤いライトが点灯し、やがてグリーンに変わり後部のハッチが開く。

「幸運を。中尉」

『サンクス』

機長の声を後に俺は高度2万フィートの軍用リアジェットの後部ハッチからダイブした。
地上までは長いダイブ。
天候は良好。逆に言えば開傘したパラシュートは敵に目撃される危険性が高い。
可能な限りギリギリの低高度までパラシュートの開傘を堪える。

8..7..6..5..4..3..2..1..今だ!
俺はパラシュートを開き、急速に迫る地表を見つめながら着地体制に入る。

「ズサッー!ザー!」急減速した俺は地表に滑り込むように降り立った。ここまでは上出来だ。

パラシュートを道路脇の茂みに隠し、周辺を警戒索敵する....OK。クリアだ。
他の6名のチームメイトの到着は遅れているようだ。
全面的な無線封鎖の為、確認する方法は今の所無い。

俺は連中が到着する前にSneakingのテクニックをフル活用して前進。ダム施設のゲートの手前、先の2チームが掃討された地点を偵察する。
倒れたGhost達は道路に転がって放置されたまま。気の毒に...

前方にVBL兵員輸送装甲車を視認する。上面の機銃座は空。パトロールだ。連中に殺られたのか?
目視出来る傭兵は1名。どうやら他の奴らは周辺の捜索にでも行っているらしい。

その時、ヘルメットのバイザーに内蔵されたクロスコムシステムに暗号化されたメッセージが表示され始めた。
後続のチームメイト8名が到着した。
背後を見ると比較的高い高度でパラシュートを開いて降下中の彼らを見て取れる。
まずい。連中に視認されるのは時間の問題だ。

俺は覚悟を決めて傭兵連中の前衛を只一人で排除する事に決めて前進を開始した。
願わくば俺が奴らに倒される前にチームメイトが合流出来る事を祈りつつ...

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ここでページ右上のMediaPlayerにてGRAW2のインターネットMultiPlay動画をご覧ください。
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ゲートの監視塔を確保した後、監視塔から俺が狙撃支援する中、チームメンバーは道路の左右に分かれて前進して傭兵の前衛を排除。

俺も監視塔から降りて合流し、遮蔽物を最大限に利用しつつ、左右のチームが交互前進して互いの死角になる前方の敵を一人ずつ排除した。

随所に隠れるスナイパーの射撃にバタリと倒されるチームメンバー。
情報に無い敵戦車の出現。

戦車を奇襲する為に背後に迂回するダム施設内の通路と部屋ではGhostチームの本領を最大限に発揮するCQB。

ダムを対岸へ渡る際のVBL装甲車と兵員達との死闘。

そしてBlackHawkが駐機するヘリパッドでの壮絶な銃撃戦。

2名のチームメイトが死亡。3名は負傷したが俺達はダムを制圧。BlackHawkを機密と共に奪還した。

低空で峡谷をぬうように米国への帰還の途を飛ぶBlackhawkの中で、俺はローガンとミッチェルの安否に思いを馳せていた。

願わくば俺以上の幸運が彼らを守る事を祈りながら...

 Movie   The temporary Ghosts

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  GhostチームのFutureWarriorヘルメット


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  GhostチームのFutureWarriorヘルメットその2


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  GhostチームのFutureWarriorヘルメットその3


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  ACU迷彩化したGhostチームの戦闘スーツ


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  GhostチームのFutureWarrior装備


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  ミッチェル大尉のAimpoint付きSCAR-L


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  ミッチェル大尉のAimpoint付きSCAR-Lその2



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  ミッチェル大尉のACOG付きSCAR-L


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  ミッチェル大尉のGlock18


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  ミッチェル大尉のBeretta RX-4


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  GhostチームメンバーのHK416


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  GhostチームメンバーのXM8


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  GhostチームメンバーのXM8その2


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  GhostチームのAimpoint付きSCAR-H


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  GhostチームのAimpoint付きSCAR-H


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  GhostチームのACOG付きSCAR-H


 Photo  GhostチームメンバーのSPR/A

 Photo GhostチームのMR-Cライフル風FS2000

 Photo GhostチームMk46 PARA (Grip・CarryHandle)

 Photo  Ghostチーム Mk46 PARA その2

 Photo GhostチームのBarrettM99

 Photo GhostチームのBarrettM99その2


 Photo GhostチームのM14

 Photo GhostチームのMP5SD6

 Photo GhostチームのMP5A4

 Photo GhostチームのACOG付きSIG552

 Photo GhostチームのM14EBR(X-BOXVer)

 Photo GhostチームのBeretta CX-4(X-BOXVer)

 Photo  GhostチームメンバーのM92FS

 Photo  GhostチームメンバーのMk23


 Photo  GhostチームメンバーのMk45

 Photo  Ghost支援機 MH-60 PaveHawk

 Photo  Ghost支援機 MH-60 PaveHawkその2


 Photo  米陸軍BlackHawk

 Photo  航空支援のAH-64D Apatch

 Photo  航空支援のAH-64D Apatchその2

 Photo   メキシコ反乱軍のG36K(GRAW2Ver)

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  メキシコ反乱軍のMG36



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  メキシコ反乱軍兵士


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  メキシコ反乱軍のVBL装甲車