Inerk's story 16 "Endress Nightmare"

【前回までのあらすじ】
日系米国人のイナークは米国陸軍レンジャー、デルタ部隊勤務を経て、NATOの特殊作戦部隊Rainbowに従事していた。
しかしテロリスト達との殺伐した闘い、殺し合いの日々に疲れた彼はRainbow部隊を退役。
SP勤務時に経験した超小型核爆弾の幻覚に悩まされながらも、市警のS.W.A.T.のエレメントリーダーとして勤務していた。
隣接した州の暴動の応援に駆り出されたイナークは宝石加工店を占拠した完全武装のテロリストとの死闘を繰り広げ、任務を達成するが負傷により意識を失ってしまう。
失った意識の中で、イナークは旧友であり戦友のEagle-Oneの活躍を見たり、宇宙暦をMSで駆ける幻想に囚われる。
回復して隊に戻ったイナークを待ち受けていたのはチームメンバーからの装備改編要求だった。




イナークの闘い 終わらない悪夢編

俺の名はイナーク。市警のSWATでチームリーダーを務めている。
テロリストとの戦闘の負傷も全快し、俺は日々の勤務を真面目に勤めていた。

新装備としてのG36Cの調達の代償に隊長から押し付けられた生意気な新人も、特捜課への転属という形で本人に傷が付かない形で送り出した。
射撃の腕は超一流だったが、チームメイトとの協調性というSWATチームには必須の素養が彼には皆無だった。

一匹狼の集団と噂される特捜課はある意味彼には天職だと俺は判断して推薦状まで付けて送り出してやった。
チームメンバーも直接口には出さなかったが俺の判断と処置にほっとした空気が流れる。

今日は久々のオフ。しかしセラピーに通っていなかった事がカウンセラーから本部長にバレ、俺は不承不承またあの催眠セラピーを受けるために診療所を訪れていた。

診療所の待合室のソファーは柔らかく、体全体が沈み込みそうだ。
俺はついウトウトと...


俺は再び植民地海兵隊員アンドリュー・ハリソンことコードネームフロスティとして惑星
『VL1211』の悪夢の中に戻った。
時系列的には前回の悪夢よりずっと前の出来事だ。

ウェイランド社がVL1211に建設したポッド型の研究施設と通信が途絶し、我々植民地海兵隊の航宙巡洋艦『ワーロック』に調査命令が下された。
『ワーロック』搭載の強襲降下揚陸艇、3機のDropShipはAPCと植民地海兵隊の猛者を満載して『VL1211』へ降下を実施。
俺、フロスティの乗ったAPCを搭載したDropShipは先発の1号機だったが、惑星『VL1211』の地表は荒れ狂う嵐でほぼ視界ゼロ。

研究施設の離着陸床は動力を失っており、誘導ビーコンすら発信されない有様だった。
DropShipのパイロットの彼女はいい腕だったがこの悪条件の中、突然視界に現れたタワー上の岩礁に機体の翼端を接触させてしまい、研究所の手前で緊急降下する羽目になった。
幸い着地自体は彼女の腕でソフトで俺達は誰一人舌を噛み切る事は無かった。

同乗していた指揮官の中佐殿は後続の2機のDropShipに高空での待機を命じ、1号機の修理点検の間にAPCで地上から直接研究施設に向かう事にした。

まず研究施設の離着陸床の動力と誘導ビーコンを俺達の手で回復し、後続のDropShipとAPCを降下させる計画だ。

俺達は研究所の外郭施設に向かい、離着陸床を目指した。
そこが悪夢の始まりだった。
外郭施設には施設の警備兵と何者かの間で激しい戦闘の跡があり、警備兵の無残な死体があちこちに転がっていた。
恐ろしい事に警備兵達を惨殺し、施設の動力を奪った何者かの痕跡は何か爪状の傷跡と強力な酸による設備の溶解という形で残るのみで、死体のような物は発見できなかった。

俺フロスティが施設に入った直後に入り口は爆発物の暴発で瓦解して、俺はたった一人で離着陸床と誘導ビーコンの動力を復旧する事になった。

そこであの悪夢のような化け物と戦う羽目になり、かろうじてM41Aパルスライフルの威力で中にいた奴らを撃ち倒すことが出来た。
そいつらは我々とは異形のALIENと呼ぶにふさわしい化け物達だった。
施設の警備兵達はこいつらに全滅させられたに違いない。

外郭施設がこの有様ではひょっとすると研究所全体がこの化け物に全滅させられた可能性もある。
俺は離着陸床とビーコンの動力を回復させ、DropShip1号機と搭載APC、そして仲間達と合流した。
順次2号機と3号機のDropShipも降りて来るだろう。

しかし安心したのもつかの間。俺にはさらなる試練が待ち受けていた...

状況はまだまだ芳しくなかった。離着陸床に到達し、研究所のポッドへ向かおうとする我々を施設の警備システムが阻んでいたのだ。
と、言う事は研究所には生存者がまだ存在する可能性もある訳だ。

離着陸床のある外郭施設は文字通り研究施設の本体であるポッドから遠く離れている。
APCが何とか通れるサイズの地下通路が外郭施設からポッドまで繋がっているが、そこには厳重な自動警備システムが設置されていた。

地下通路は4つのブロックに分割されており、強力な対爆扉のシャッターが各ブロック間を遮断している。
このシャッターはエアロック構造になっており、内部のセキュリティマスターシステムが稼動している間は同時に一つのシャッターしか開かない構造になっている。
(中世の地球のスエズ運河を想像してみると判りやすいだろう)

開閉用の制御室がシャッターごとに設けられ、本来は警備兵が開閉をコントロールするのだが内部との通信は途絶したままだ。
内部が全滅しているとすれば、厳重な警備施設が増援の進入を阻んでいる皮肉な事態と言える。

APCの強力な火器や前部での体当たりでシャッターの破壊も選択肢としてはあるが、外部からのさらなる侵略の可能性もある為、可能な限り施設のこれ以上の破壊は避けたい所だ。

我々の巡洋艦に搭載されたマザーコンピューターは、施設の青写真から研究所のポッドへ向かう為の最善のプランをはじき出した。

植民地海兵隊員が単独で外郭施設の外部に露出した空調ダクトから進入。メンテナンス用のハッチを開けて地下通路のセクション1へ潜り込み、シャッターの制御室を見つけて手動でシャッターを開けてAPCを1台だけ迎え入れる。
後はAPCの支援の下、順次先のシャッターの制御室を開けてセクション4に進み、セキュリティマスターシステムを開放してシャッターを全て開放して後続の2台のAPCと合流。
研究施設のPODに向かうというプランだ。

確かに最善のプランだ。問題は単独で進入する海兵隊員がこの俺、フロスティだという点だが..


『おい。フロスティ。ちゃんと聞いているか?』

『イエッサー。聞いております』 俺は我にかえって答える。

『ではさっさとドアを開けろ海兵隊員!』 中佐は気楽でいい。あの化け物と闘った経験が無いからな。

やれやれといった表情の同僚の海兵隊員に目を向ける。
『幸運をな。フロスティ』..ありがとうよ。

もう一人の同僚に目を向けると、『男らしく死んだとお袋さんには伝えてやるぜ』 薄笑いを浮かべ本人は気の利いたジョークを言ったつもりだろうが、俺は笑えない。

俺はM41Aパルスライフルを構え、肩のライトを点灯する

いつもより頼もしく見えるAPCを一瞥して空調ダクトへの階段へ向かう。
空調ダクトへ入った。思ったより遥かに大きい。
ライトで照らし出される正面のハッチに取り付き、マザーに教わった解除キーを打ち込む。
OK。ハッチは開いた。

『いいぞ。フロスティ!』 ヘルメット搭載のミニカメラでモニターする中佐から通信。
あの化け物さえいなければピクニックみたいな作業だ。

続いて二つ目のハッチを開ける。OK。ここもクリアだ。ハッチの先の通路には、上部を通る地下通路のセクション1への梯子がある。

『OK。ハリソン。マザーからトンネルのセキュリを手動で開放するキーコードを送る。 そいつで地下トンネルのシャッターは制御室から開けられるはずだ』 と中佐。

『ただしちょいと面倒だ。地下トンネルのシャッターはセクション4のメインセキュリティが生きている限りエアロックと同じ仕組みで同時には1枚しか開かない。都度我々のAPCに先行して前進して一枚ずつシャッターを開いてもらう。まずは最初のシャッターの制御室を見つけろ』
...了解してますよ中佐殿。

梯子を登ると地下トンネルのセクション1の中。目の前の分厚いシャッターの向こうにはAPCが待機している。
トンネルの中はほとんど照明が落ちて薄暗く、生存者のいる気配は無い。
左側面に照明の落ちたガラス張りのブースが見える。あれが制御室だろう。
トンネルの両脇は一段高いキャットウォーク状になっている。よじ登って制御室に向かう。

ドアが開いたままの制御室に入った。悪い予感は的中した。警備兵とおぼしき胸を裂かれた死体が転がっている。さすがの中佐も言葉を失って何も言って来ない。
制御室内を見回す。トンネルに面したガラスの窓に制御用の端末が見える。
バッテリーの充電の為肩のライトを消して制御盤に歩み寄る俺に中佐から通信。

『OK。ハリソン。それが最初のシャッターの制御用コンソールだ』
中佐が俺をコードネームでなく名前で呼ぶのはひどく緊張している証拠。
シャッターの開閉用レバーを押し下げる。力強いメカニックの動力音と共に重い耐爆シャッターがゆっくりと開き、APCがしずしずと進入して俺が居る制御室の前を通過し、次のシャッターの手前で止まる。

『ハリソン。後ろのシャッターは次のシャッターを開けば自動で閉じる。トンネルの右側の次のシャッターの制御室へ向かえ』 と中佐。

俺は死体の転がる制御室を出るとトンネルに降り、反対側の壁面のドアに向かう。
ドアの手前で一段高くなったキャットウォークへよじ登り、肩のライトを再び点灯する。
開いたままのドアを入り廊下を右へ向かう。突き当たりのドアの向こうが次のシャッター制御室だ。
キーパッドを操作してドアを開け、制御室へ入る。何てこった。ここも死体こそ無いが血溜りが..

制御室のコンソールに向かう所で背後のドアが自動で閉まる。が...そのドアの向こうで大きな異音。
奴だ...あのALIENがドアの向こうに居る。
『ドガン!ガゴッ!』 ALIENがドアに体当たりを繰り返す。
金属製のドアの中央部分がひしゃげてこちらへ膨らんで来る。奴の爪と尻尾は金属製のドアも引き裂くらしい。

俺はドアの中央にM41Aの照準を合わせたまま後退して距離を取る。接近戦は奴の思う壺だ。
M41Aをパルスライフルモードからグレネードモードに切り替えてその瞬間を待つ...

『ドガン!ベキッ!ズガッ!』 ついにドアが破られる

『バスーン!』 その破れたドアの中央にM41Aのグレネード弾を正確に叩き込む。

『ズガーン!!』 命中!しかしドアの穴越しには奴の黒い体躯がまだ直立しているのが見える。
『ズババババババン!』

俺は前進し距離を詰めながらM41Aパルスライフルのプラズマ弾体を打ち込んで奴を粉砕した。
崩れ折れるAILIEN。

俺は全身から吹き出る冷や汗を感じながら制御盤に向かう。
制御盤の向こうはガラス張りでシャッターに行く手を遮られたAPCが見える。
と言う事は今のALIENとの死闘はヘルメットのカメラからだけでなくAPCの監視カメラでも良く見えた筈。

パネルが壊されてシャッターの開閉ハンドルが動作しない。
ハッキングツールを取り出してパネルに接続。オフラインになっていた制御盤を復旧させる。

『いいぞハリソン!ドアを開けてくれ』 と先のALIENとの戦闘では声も出なかった中佐。
開閉ハンドルを押し下げるとAPCの行く手のシャッターがゆっくりと開き、代わりに背後のシャッターが閉まる。
APCが前進して次のエリアに消えるのを確認してから制御室からトンネルの先に沿って続く廊下へのドアに進む。

ドアのキーパッドは正常に動作。ドアが静かに開く。
一段と暗い廊下の突き当りには次のシャッターの制御盤が見える。おかしい。人間ではない何者かの気配。
『ギシャァ』 小さなうめき声。奴だ。この制御室にも奴が居る。

俺は慎重に廊下を進み、ずっと手前からフレアを投げ込んで制御盤のあたりを明るく照らし出す。
その瞬間、それは始まった。
2体のALIENが制御室の左右の壁の陰から飛び出してきた。
心の準備が出来ていた俺は2体のALIENが重なるように廊下を移動し、M41Aの連射を浴びせかける
『ズババババババン!』 『ズバババババババン!』

2体のALIENは酸の血と凄まじい悪臭を撒き散らしながらバラバラに粉砕される。
正面のコンソールに取り付いた。APCはまだ閉じたシャッターの向こう。
シャッターの開閉ハンドルを押し下げる。

『シャァァァ!』 新たなALIENの気配!天井のダクトを突き破ってウォリアータイプのALIENが降って来た。
俺は制御室の隅へ駆け込んで振り返り、半ばパニック状態で床へ降りてきた1体と天井付近の1体にM41Aの連射を叩き込む!
『ズバババババババン!』 『ズバババババババン!』
『ギシャァァァァァ!!!』 悲鳴を上げて崩れ折れるALIEN達。

しかし戦いはまだ終わってはいなかった。俺が通り抜けてきたドアの向こうから、ドッグタイプのピンク色のALIENが1体床を這って来る。
『ズババババババン!』 『ギシャァァ!』 床を這う奴は経路が予想し易い。M41Aの連射は奴を粉砕する。
奴の酸の血飛沫が俺の腕を焼く..がドッグタイプがもう1体!一気に距離を詰めて直前でかわし、すれ違い様にM41Aの連射を叩き込む。
『ズバババババババン!』 『ギシャ!』 コイツでここは片付いたようだ。アドレナリンが一気に噴出する。
ここは紛れも無い地獄だ...

制御盤に戻る。すでにAPCは次のエリアに進んで俺が次のシャッターを開けるのを待っている。
まったく気楽なもんだ。俺のために増援を出そうっていう気には..ならないだろうな。
俺は苦笑する。海兵隊員は消耗品なのだ。

次のシャッター制御室に向かう為に廊下を進む。
『ズガン!』 床のダクトが盛り上がる。床下にお客さんがいるようだ。

急いでキーパッドを叩いてドアを開け、一気に走り抜ける。余計な戦闘はゴメンだ。

『ここはもうセクション2だ。背後にも気を付けろよ』 と中佐。
廊下を抜け右側の開け放たれたドアを抜けるとトンネルに出た。APCが止まっている。
支援の為に搭載機関砲が稼動準備状態にあるのが見て取れる。

APCに近づこうとキャットウォークからトンネルへの階段を折りかけた瞬間、ドッグタイプのALIENが3体トンネルの陰から現れる。
『ズババババババン!』 『ギシャァァ!』 先頭の1体にM41Aの連射を浴びせ撃ち倒す。

『バガガガガガガン!バガガガガン!』 『ギシャ!ギシャァァ!』
残りの2体はAPCの搭載ターレットの機関砲が文字通り粉砕する。

OK。少なくともAPCはトンネル内なら可能な範囲で援護してくれるって事だ。
狭い廊下や制御室での戦闘には注意が必要だが...

次のシャッターの制御室はトンネルを渡った反対側。しかしこちら側にも奥に続く廊下とドアがある。
一応接近して様子を見る。突き当たりのドアはキーパッドは正常だが開かない。
まず今のシャッターを開けないと進めないようだ。

諦めて廊下を戻り、階段を下ってトンネルへ降りる。
『うわっ!』 先のドッグタイプのALIENの残骸に不注意に触れ酸で腕をちょいと焼いてしまった。
まったく厄介な敵だ。殺しても油断が出来ない。

トンネルを横切ってキャットウォークへ上がり、ドアを開けてシャッターの制御室へ入る。
中は非常灯で薄暗いが床にある警備兵の死体とスマートガンやボディアーマー、救急キットが目に留まる。

『OK。ハリソン次のシャッターを開けてくれ』 と中佐。
だがこの異様な気配は...奴らだ!

警備兵が身を守るためにダクトをロッカーとトラップで塞いでいたのだろう。ウォリアータイプのALIEN2体が制御室へ突入してきた。

『ズガーン!!!』
倒れるロッカーと共に爆発した手榴弾を物ともせず2体のALIENが突進してくる。
『ズバババババババン!』 『ズバババババババン!』 俺のM41Aパルスライフルは確実にALIENを撃ち倒す。
『ギシャァァァァァ!!!』 悲鳴を上げて崩れ折れるALIEN達。

スマートガンを拾い壊れていないのを確認して担ぎ、M41Aを再び装備する。
シャッター開閉用のハンドルを押し下げ、APCを前進させる。

『バガガガガガガン!バガガガガン!』 『ギシャ!ギシャァァ!』 トンネル内に現れた新手のALIEN達をAPCの機関砲が次々になぎ倒す音が聞こえる。
置いてきぼりはゴメンだ。俺は救急キットを拾うと制御室を後にしてトンネルへ飛び出す。

別の制御室の窓を突き破ってドッグタイプのALIENが3体襲い掛かってくる。

『バガガガガガガン!バガガガガン!』 『ギシャ!ギシャァァ!』
『ズババババババン!』 『ギシャァァ!』

2体はAPCが、1体は俺のM41Aが撃ち倒した。OK。そうこなくちゃな。

APCは次のシャッターの手前で停車。俺が次の制御室でシャッターを開けるのを待つ。
キャットウォークへの階段を登り、先程開けられなかったドアへと向かう。
今度は問題なくドアは開いた。続く廊下には突き当たりのドア。次のエリアへ続いているはずだ。
床にハンドトーチとボディアーマーが転がっていたので頂戴する。

突き当たりのドアに着いた。キーパッドが壊れて開かない。
『ドガン!ガゴッ!』 ドア越しにドアの向こうのALIENが俺の気配を感じ取ったようだ。
早々に廊下を退却して策を練る。
床下に人一人がやっと通れる整備トンネルがあるようだ。ハンドトーチで2箇所のシールを焼き切りハッチを開く。

再びM41Aを構えると床下に飛び降りる。ドアの向こうにいたALIENが気が付くかどうか...来た。
『ズババババババン!』 『ギシャァァ!』 予想していた俺は冷静にALIENを撃ち倒す。
酸の海と化したALIENの死体を避けて整備トンネルを抜け、先程開かなかったドアの向こうへの梯子を登る。

周囲を警戒。OK。クリアだ。今の所は..警備兵の死体からM41Aの弾薬を頂戴して廊下の奥へ向かう。
左手にドア。キーパッドは暗証コードを受け付けドアが開く。
20m程の橋状の細いキャットウォークが続き、その先に開け放たれたドアが見える。ここは進むしかない。
キャットウォークを無事渡り、ドアをくぐる。その先はT字路状になっており、正面の突き当たりの床には
ダクトが...

『ズガン!ガコッツ!』 床のダクトを塞ぐ金属のパネルがが盛り上がる。またしても床下にお客さんのようだ。
俺はダクト周辺にフレアを放って明かりを確保。その時を待つ。
『バリバリッ!』 金属のパネルが裂けてALIENが次々と飛び出してくる。

『バスン!バスン!』 M41Aのグレネード弾を2発連続して叩き込む。
『ズガガーン!』 グレネード弾の爆発で複数のALIENが倒れる。しかしまだ後続が...

『バスン!』 『ズガーン!』 『ズババババババン!』 3発目のグレネードとM41Aパルスライフルの連射はALIENを殲滅した。
奴らが通ってきた床のダクトを通ればセクション3に向かう事が出来るはず..意を決してダクトに飛び込み、しゃが
んで歩きつつ次のセクションを目指す。

『ギシャァァァ!』 二つ目の段差を降りた所でALIENのウォリアータイプに出くわす。
『ズババババン!』 『ズバババン!』 『ギシャァァ!』 多少動揺したのか狙いが定まらず無駄弾を使い過ぎた。
もたもたしていると酸の血液がダクトを溶かしてしまう。急いでダクトの終着点へと向かう。

突き当たりに到着した。左手の梯子を登ってダクトから出る。OK。ここはもうセクション3だ。
APCはまだシャッターの向こうのセクション2。制御室に入ろうとしてキーパッドが壊されている事に気付く。

『ハリソン!制御室へ入る別のルートを見つけろ!』 中佐がいらいらと指示をしてくる。判ってるって...
迂回路のドア等を調べるが全て作動しない。
と、シャッター制御室へ続く空調ダクトが天井を走っているのが目に止まる。
まるでジョン・マクレーンだな...苦笑しながら天井の空調ダクトへの梯子を登る。

左右にはファンがあって移動できないが、シャッター制御室へはそのまま通じているようだ。
ダクトを制御室へ向かって移動する。
途中で左右に金属製の網の破れた横道がある。嫌な予感がするがそのまま直進...

『ギシャァァァ!』 嫌な予感は的中した。後方からドッグタイプのALIENが1体追って来る。
『ズババババン!』 『ギシャァァ!』 俺が放ったM41Aのプラズマ弾はALIENを粉砕したが、動揺した俺はそのまま後ろから制御室に転げ落ちる。

『ギシャァァァ!』 何てこった!制御室の部屋の隅にウォリアータイプのALIEN!
『うわぁぁ』 『ズババババン!』 『ギシャァァ!』 俺は悲鳴を上げながらALIENを撃ち倒した。
心臓がバクバクと鼓動する...落ち着け...人間どうせ一度は死ぬんだ...

シャッター制御室のドアをチェックする。内側からは問題なく開いた。俺は制御盤に取り付いてシャッター開閉用のレバーを押し下げる。
『ガウーーーーーーン』 セクション2との境界のシャッターが開き、APCが進入してくる。と同時にAPCの機関砲が火を噴く。
どうやら多数のALIENがトンネルの奥から現れたようだ。武器をスマートガンに持ち換え、制御室を飛び出す。
動体追尾機能をON。スマートガンが押し寄せるALIENの動きを捉えるのを確認してトリガを引く。

『バリバリバリ!バリバリバリ!バリバリバリ!』 『バガガガガガガン!バガガガガン!』
『ギシャァァァャァァァ!ギシャァァァ!』 俺のスマートガンの斉射とAPCの機関砲が押し寄せるALIEN達を薙ぎ倒す。

次のシャッター制御室まで前進して左折するAPCに併走する。今はAPCの側面が一番安全な場所だ。
APCの行く手をセクション4のシャッターが遮る。ここを過ぎれば研究施設の心臓部、ポッドへ到達できる。

『ガーダー!マーダー!セクション4への扉を開けろ!』
さすがに俺一人にここまでやらせたのが気が引けたのか、中佐が他の海兵隊員2名にシャッターを開ける任務を指示する。
トンネルの右面のドアからガーダーとマーダーが進入。シャッター制御室へ向かう。
しかし俺はALIENとの戦闘経験の無い彼らに一抹の不安を感じて後を追う事にした。

案の定一人目の海兵隊員が死体になって転がっている。曲がりくねる通路を先に進むと開口した天井から梯子が降りており、下には誘うようにボディアーマーが転がっている。俺は警戒しながら接近した...来た!

『ギシャァァァァ!』 ALIENが頭上から降ってくる。
『バリバリバリ!バリバリバリ!』 俺は後退しながらスマートガンの連射を浴びせて撃ち倒す。
もう一度接近...もう一体!!
『バリバリバリ!バリバリバリ!』 再び頭上から降って来たALIENを粉砕する。
後退しながら撃ったので酸の血飛沫をかろうじて避ける事が出来た。

通路を右折して突き当りを目指す。突き当たりのダクトにもう一人の海兵隊員!?
俺が突き当たりに到着する直前、海兵隊員はダクトの奥に引きずり込まれる。『ぎゃぁぁぁぁ!』 断末魔の叫びだ。

『ギシャァァギシャァァァァ!』
2体のALIENが今度は俺を狙って飛び出して来る。
『バリバリバリ!バリバリバリ!バリバリバリ!』 スマートガンの動体感知機能に任せて2体のALIENを撃ち倒す。

『うぉぉ!』 酸の血飛沫をちょいと浴びたが大したことは無い。そのままトンネルへの出口へと飛び出す。
ガーダーとマーダーの二人は殺られる前にシャッターを開ける事には成功していたらしい。
APCが左の角から姿を現す。だがここはまだセクション3。セクション4に向かうにはまだもう一つシャッターを開ける必要がある。

『ベアー!ストーン!ハリソンと合流してシャッターを開けろ!』 中佐が新たな増援をAPCから降ろす。
2名の海兵隊員はトンネルの左側の制御室に入った。一足遅れて制御室に入った俺が見たものは...
床のダクトに引きずり込まれて惨殺される海兵隊員の姿だった。
ダクトの奥に向かってスマートガンを撃ち込むが手ごたえは無い。クソ。又俺一人だ。

制御盤に取り付くがこいつは完全に機能を失っている。

『クソ!ハリソン!コンソールは壊れていて使い物にならん。こうなったらセキュリティマスターステーションでセキュリティシステムを解除するしかない。地下の整備用のサービストンネルを抜けろ。メインターミナルへ出られるはずだ』 と中佐が施設の青写真を見て最善の策を指示。こっちにとっては最悪の命令だが。

スマートガンを構えたまま不承不承に地下の整備用トンネルに降りる。
周囲を警戒するがALIENの姿は無い。今の所は...
整備用トンネルを直進してドアを開く。下水道が左右に流れている。酷い悪臭だ。

『ハリソン!右へ行け!』 モニターしている中佐からありがたいナビゲーションだ。
下水道を右へ向かうと右手に整備用のハッチがある。キーパッドを操作。OK。開いた。

ハッチの中の通路はやたらと暗い。そして奴らの独特の気配が...フレアを投げ込んで光源を確保する。来た!!
『ギシャギシャァァァギシャァァァァ!』 『バリバリバリ!バリバリバリ!バリバリバリ!』
5〜6体は来ただろうか。スマートガンの動体感知機能はALIEN達を文字通り粉砕する。その分残弾が心細くなった。

通路の突き当たりに上方への梯子が。
『ハリソン!もう一息だ。そのまま上へ上がれ』 中佐の指示に従って俺は梯子を登った。その時それは起こった。
『ギシャァァギシャァァァァ!』 2体のALIENが現れ、1体が俺の頭上に取り付いてボディアーマーとプロテクターに爪を立てる。

『バリバリバリ!バリバリバリ!』 パニックに陥った俺は地上の1体をスマートガンで撃ち倒したが、頭上に取り付い
たALIENを振り払うのに半狂乱になった。
『バリバリバリ!バリバリバリ!』『ギシャァァァァ!』
結局スマートガンを頭上に向けて乱射する事でかろうじてALIENを振り払い、酸の血飛沫を運良くかわす事が出来たのはまさに幸運と言うしかなかった。

ここはもうセクション4だ。周囲を警戒...新たなALIENの気配はない。
しかしやはりこのセクションでも動力の切れた荷物運搬用のパワーローダーがあるだけで、稼動している設備は無さそうだ。

トンネルの反対側にセキュリティマスターステーションを発見。接近してドアを開けようと試みる。キーパッドが破損していて何度試しても作動しない。ふとドアの右横を見ると、爆発物が積み上げられている。
十分に後退して残弾わずかなスマートガンで狙いを付けトリガを引く。
『バリバリバリ!バリバリバリ!』 『ズガーーーーーーーーン!!』
激しい爆発はセキュリティマスターステーションのドアを内側に吹き飛ばした。

壊れたドアからセキュリティマスターステーションに進入する。
『オーライマリーン!よくやった。セキュリティシステムを解除してくれ』 中佐が安堵の声を漏らす。
俺は部屋の突き当たりのコンソールに向かい、ハッキングツールでセキュリティシステムを無効化した。
これで面倒な一枚一枚のシャッター開閉は必要無くなる。

『OK。少佐、最後のドアはAPCで突き破れ。待機中の2台のAPCに連絡して後続させろ。マザーの分析によると研究施設の ポッド自体は無傷でALIENも手が出せていないようだ。至急救援に向かうぞ』

俺はセキュリティマスターステーションを出て、トンネルの左端でAPCを待つ。ここまで来て味方に轢かれちゃかなわん。
『ズガガガーン!!』 APCがセクション4のシャッターを強引に突き破って突入してきた。
俺はようやく懐かしの我が家、APCに搭乗した。

後続のAPCと合流し、我々植民地海兵隊は3台のAPCでポッドに到着する事が出来た。
ポッドからはエレベーターが降下し我々を迎え入れた。

その時我々はこの悪夢のような事態がこの研究施設とウェイランド社自体によってもたらされた物だとは夢にも思わなかった。
そしてさらなる悪夢が待ち受ける事も...


『イナークさん。イナークさん起きてください。診療を始めますよ』

目を覚ました俺の前にはカウンセラーが微笑みながら佇んでいた。
『ずいぶんうなされていましたね。また来世の悪夢でも見ていましたか?』

オカルト信者のカウンセラーを喜ばせる義理は無い。
『いや、ちょっと昔の苦しい任務の夢を見ていただけですよ。それでは今日も宜しく』
俺はこの未来のSFじみた悪夢が再び訪れても怖くは無かった。なぜならもう結末を知っているからだ。悲しい結末を。

意識が以前に見た悪夢の結末に及んだ時、結末の核爆発が俺の意識を支配した。ま・た・か...

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 Movie   LV1211研究施設内でのAlienとの死闘

 Photo   植民地海兵隊主力兵器M41A Plus Rifle

 Photo   植民地海兵隊装備とM41A

 Photo   植民地海兵隊装備とM41Aその2

 Photo   M41AはRifle下部にGranadeLauncherを装備

 Photo   Rifleのマガジン残弾を示すデジタルカウンタ

 Photo   植民地海兵隊員フロスティ

 Photo   M41Aを構えるフロスティ

 Photo   不時着したDropShipと積載されていたAPC

 Photo   研究施設のトンネルへ向かうAPC

 Photo   WarriorタイプのAlien

 Photo   WarriorタイプのAlienその2

 Photo   Alienと対峙するフロスティ

 Photo   Shootingに使用したTarget