Eagle-One's story 17 "Wait for Cavalry"

【あらすじ】
記憶を失ったかつての敵、ガルシアを特命により保護する事になったイーグルワン。潜入捜査官サトシの情報リークにより、ガルシアを保護するセーフハウスはマンシュタイン率いる傭兵部隊と、ミルズファミリーの兵隊達の襲撃に晒される。





「サー。ここが的のいる家です」
司令室となるシェビーバンの中で、地図を指差すトラビィス。
逃走経路にはすべての人員が配置されている。

逃げなければ、そのまま的(ガルシア)を仕留めに輪を狭める。
マンシュタインは、物憂げにうなづいた。

「トラビィス。どんな闘争を望む?」

「・・・サー。すべてを灰燼とする闘争を」

元スペツナズだったストイコビッチが笑う。
みんな、この男の狂気に取り込まれていた。頭のネジが外れている。

「全員に連絡。ガンパレード(突撃行軍)だ。フヒィヒィッ!ここが死に場所になると思え。国外への退路はない」

「望むところです。ストイコビッチ、各所に連絡。警察無線の傍受は続けろ。邪魔する市警は殺せ。ミルズも逐次排除」

ストイコビッチは頷くと行動に移した。シェビーバンも前進を始める。
ガンパレードマーチ(突撃行軍歌)を奏でつつ。

「奴は来るかなぁ・・・?」

「イーグルワンなら、もう向かっているようです。ハンスと李を当てています」

宴の始まりだった。ニカラグアの包囲戦よりよっぽどマシだ。
当座の集合場所は南ア。生きて集うのが30%なら、俺たちの勝ちだ。
ミルズにも手を上げる以上、もはや地上に平安な場所はない。
無事でいられるのは、かの男ぐらいだ。だが、誰もがかの男のようにはなれない。

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「命令はただ一つ。ガルシアを消せ。邪魔なものは一切を排除せよ」

「了解。行動に移ります」

隻眼の男が与えた命令を、北米総括官であるウィンドミルは受理した。
ミルズのアサシン部門がその命運をかけて行う「事業」。
失敗は許されなかった。
かの男は今回の「事業」に絡む心配はなかった。入念に調べ上げた成果だ。

「市警がいるが、あいつも含めて一切を排除する。警備会社もだ」

ウィンドミルは今回の作戦に北米、メキシコのミルズ・アサシンを動員していた。
選りすぐりのメンバー。警護に当たる市警もろともこの世界から消し去れる。
痕跡も残さず、撤収できる。アサシンとはそういうものだ。

この「事業」でミルズの株はまた上がる。そろそろヤングリタイアして、カリブで
悠々自適に暮らしてもいい。

ウィンドミルは、カリブの青空を見ることはなかった。

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「メラコフより連絡。マークしていた車両が移動を開始しています」

バーンズの引きつった顔と声。ジェニファーは慈母の顔で笑った。

「怖い?」

「・・・マークしていた車両の半数以上。まず間違いなくゴーサインが出てます」

ワイズマンからの連絡がなければ、初動で誤りを犯したかもしれない。
だが、連絡を受けてからの本部長の動きは早かった。
移送経路の捜査、委細の些細な変化も逃さない調査から解った異常。

警備会社と、ミルズの動き。双方を吊り上げる作戦が立案された。
市警の独断で動かせる問題ではない。
ミルズには表の顔もあり、そこには多くの政治家も絡んでいた。

メラコフ捜査官は、そのすべてを超えた権限を持って所轄に派遣されていた。
大統領権限を代行する書類にサインされた副大統領のサイン。

ミルズの問題、そして警備会社の問題は極めてナイーブだった。
合衆国はミルズ全体の摘発を、スキャンダルを望まない。
警備会社の明確な目的の露見を望まない。

政治的判断が、この一件を『州の中で起きた暴動の最終章』と位置づける
シナリオを描いた。
大統領は、石油の出ない地の騒動に興味がない。


閑静な住宅街に轟く銃声。それが始まりだった。
セーフハウスの特別な作りでなければ、壁が抜かれていただろう。

「ご訪問よ、準備はいい?」

「な、なんとか」


G36Cに装填しつつ、バーンズが頷く。
四方から始まる銃撃。この弾幕に紛れ侵入を試みるのだろう。
迂闊に顔を出せば、スナイパーにやられる。
(部屋の隅でライフル抱えて座る。声出して笑う脳内緊張感w)

「やばいですよ」

「そうね。でも侵入路は窓とドアの数だけ。彼らのターゲットはこの部屋。そう考えればやりやすいんじゃない?」

「いつもこんな感じですか?」

「・・・・そうね」

なんだってこんなイカれた職場に入ったものか。
訓練で学んだことなんかなんの役にも立ちそうになかった。
だが、ここは正念場だ。

弾幕が窓やドアをノックする。これは挨拶だ。
歓待しようとすれば、スナイブされる。

包囲の輪は縮まっていく。壁は抜かれていない。インドアに持ち込めれば戦いようはあった。
窓は部屋毎に一枚。射角が取れるのは45度。室内のドアからの射撃には狙撃は不可能だ。

バリンッ

窓が破られる音。侵入者があり。窓のセキュリティスタンガンが反応し、昏倒させていればいいが。動きは止め処ない。
インドアなら、長物は不利だ。ハンドガンを抜く(景気よくぶっ放したG36C打ち止めorz)

となりではジェニファーもハンドガンを抜いていた。ガルシアはクローゼット。

「本当ならそろそろ騎兵隊が到着する頃だけど・・・どうかしら?」

「運試しですか?俺、運だけはいいんですよ」


ドアノッカーがドアをブチ破る音が轟く。反撃がないと見て、やや大胆になっているようだ。

「やるしかないようね。準備はオッケー?」

「ええ。俺が前に出ます」

割れたガラスを踏みなじるブーツの足音。殺戮の足音。そして轟く銃声。倒れる肉塊の音。

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ミルズのガンパレードが始まった。
セーフハウスに突入する警備会社の背後から。
ポーン(アサシンになるか否かの適正試験。生き残れればアサシン・ネームが受理)の突撃。捨て駒の襲撃と迎撃の銃撃戦。

「諸君。名を上げる機会を無駄にするな」

隣りにいた「ポーン」の頭を打ち抜くと、満面の笑顔で男は言った。
М29パフォーマンスセンター・カスタム。
ミルズ・アサシンのメキシコ支部のアサシンは微笑んだ。

この会戦はミルズの、ひいては自分の存亡を賭けた戦い。
警備会社に的の命を取られたとあっては、おめおめ帰る事も出来ない。

吹き上がる血潮と硝煙の匂い。無言で倒れこむ遺骸の決意。
ここは、戦場だった。
(単発でハンガーに吊るした服に弾を撃ち込む射撃三昧。的はまだ撃たない)

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スナイパーが突入を行うメンバーのバックアップを行う。

ポーンが大量に消費されていく。それだけの事だった。
その数だけ、近しい数の敵が減る。
その数だけ、的に近づく。適正試験はこうでなくてはいけない。
(スタイヤー、スコーピオンを撃ちまくっていた頃の脳内妄想。当然フル)

「やばいっすよっ?!」

「・・何が?」

額を汗で光らせるジェニファー。だが、その美しさはまったく陰りはない。
信じるひとつの導があるから、折れない。

そして、それは来た。

ババンッ(P226Rをターゲットにダブルタップ。スカッとする爽快感w)

『道が込んでてな、遅くなった。すまないな。もう大丈夫だ』

バンッババンッ

轟く銃声。何故か耳に心地よい、今まで聞いた銃声とは違う響き。
(P99、М9で部屋の随所に置いた的をヒット。声出して笑う2)w

「騎兵隊の到着ね」

「・・・ほっとしますね」


ミルズは、思わぬ伏兵の登場で混乱をきしていた。
(やさぐれ刑事の乱入。後述w)

セーフハウスに侵入していた外敵を排除するじェニファーとバーンズ。
(イノックスとインフィニを乱射。ハンガーに吊るした服的使用。ブロバが楽しい)

『スナイパーがまだ残ってるっ』

「もう少し待て。厭なら動きを止めるな」

俺はハンクスじゃない。スナイパーの動きまで予測できない。
(確かにこの辺りから、一人称になった。俺が俺になった感じ(妄想でw))

足元をえぐるライフル弾。だが銃口がこちらを向く前に俺が弾丸を撃ち込む。
とんだチキンレースだったが、映画だってそうだった。
到着した騎兵隊は、インディアン(ネイティブ・アリメカンにとても失礼だ)を撃ち倒していた。今回もまた。

「注意しろ。気配が変わる。場を支配しきれてないが、変わるぞ」

ハンクスからのイヤホン・カム。何故あんなに場がわかるのか。
俺のうなじも危機を告げていたが、勘のレベルだ。
的確な指示までにはもっていけない。
(この辺りのシュート。声だして笑いまくりwやばい人みたいに酔っていた)

「サー。市警のイーグルワンが妨害に入っています」
トラビィスの逼迫した声。轟く銃声もライブな距離に陣取るシェビーバン。

「邪魔が入ったっ何だあいつらはっ」
先行するポーンからの断末魔の連絡。想定外のタックがあったようだ。
恐らく、かの元市警だろう。この作戦に絡むとは予想できなかった。

「遅いわよカウボーイ。もうここは戦場になってるわ」

『イッピカイエーッ!そいつは気付かなかった。俺の牧場はいつもこんなんだったからな』

ジェニファーは微笑む。もう大丈夫だろう。ガルシアは守りきれる。
今想定される限り二つの勢力が同時にぶつかっている。自分たちを入れれば三つ。

だが、イーグルワンは、騎兵隊は間に合った。

『うひゃあああ・・・おわぁぁっっっマザファカッ』

漏れ聞こえるイヤホンカムの絶叫。・・・たぶん大丈夫だろう。

「ひいふぅみぃ・・・」
無造作にカウントするハンクス。非力と言われる9mmだろうが、額に一発ならダブルタップはいらない。
距離にして30m(本当はお座敷3m。しかもじっくりと狙っての的撃ち)。
俺はまだまだ敵わない。

俺たちは弾巻きをする訳にはいかない理由もあった。セーフハウスの近隣の住人の避難が終わったという報告はまだだった。
ハンクスのようなタップが出来れば話は早いだろうが。

「好きにやれイーグルワン。セーフハウス内の動く者はすべて的だ」
メラコフより上位強制入力送信。この特別通信に割り込めるのは、本物だ。

俺は両手の人差し指を開放した(時間としてはかなりのんびりだが、的撃ち射的。
当然脳内では一瞬の早業)

この区域にはもう戦闘に携わる者しかいない。俺はリラックスしていた。
(宵っ張りで足がもつれつつ妄想シュートしていたのがこの頃)

『これ以上の侵入を許すなっ』
スナイパーの驚異もなくなった今、侵入を目指す奴等にも好都合だった。
俺たちは一つのフラグを守る。奴らはどうあれ一つを取れば勝ち。
分が悪い勝負だ。

(やさぐれ刑事妄想くだくだとw)

「追うか?」

『追えるだけの手勢がない。ここは勝ちとしよう』

俺はこの場は納める事にした。

(総弾数360発。久々の妄想シュート。最高だった。仕事で傷めた腿が痛かったが、酔っ払いには関係なしw)

情報によればミルズと、かのテロルの首謀者。
俺たちの勝ちとは言え、結果は残れなかった。主犯の首は掴めなかった。
テロ警報で全米が締め付けを行うとして、果たして捕まえられるかどうか。
俺たちはしくじった。

第三者のミルズの動きは、ようとして知れない。それはまた、メラコフの書いた図式だった。
俺は知った事じゃない。給料のうちじゃない。

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査問委員会に本部長の叱責。
この前の失態は、まったくの痛手だった。
取り逃がすとは、いやはや。手数弾数はこの際言うまい。

ガルシアを守りきったが、餌は獲られてもよかったそうだ。

冗談じゃない。バッチが錆びていない以上、俺たちは司法の犬だ。
容疑者でもない『一市民』を守るのが何より優先される。

暴徒として処理されたミルズ・アサシン。芸備会社の面々。
タブロイド、タイムズ紙はいろいろと好きに書き連ねている。
俺のチームは一切を書かれていないが。メラコフは信頼できる男だった。

報道は銃なんかより強い。だが、情報管制は必要な事もある。
まだまだ終わっちゃいないのだから、尚更だった。

ガルシアは混乱の中、別のセーフハウスに移送された。
俺たちはお役ご免となった。今回が、ミルズにとっても、警備会社にとっても。
そして政府にとっても手の打ちどころだったらしい。

市警である俺になんの関係もない。俺は給料分の仕事をするだけだ。

『どうやっても合わないぞ・・・』
「支給された弾なんざ使うからだ。俺がカウントした限りじゃ38発撃った」
『・・・・いや、俺が持っていった弾は50発なんだ。残弾が7発・・・』

ハンクスはもう書類を済ませ、俺に付き合っている。あの銃撃戦の最中、俺の弾までカウントしていたって訳だ。

『もうロハでいいんじゃないか?』
「・・・税金で買った弾だ。そうもいくまいよ」

報告書も一段と規制された。キャサリンのせいだ。
不祥事続きの市警。まったくついてない。治安が悪いにも程がある。
俺たちはしばらく「つじつま合わせ」に時間をかける事となった。

「エイメン」
ヨシュアは勤めの後の祈りを欠かさない。天に召された魂に。
生き残った罪人に。等しく神の慈悲が与えられるように。

生きるとは、魂の精錬であり、罪を重ねる事に他ならない。
重ねた罪の重さを知り、贖罪しつつ明日を迎える。
神の科した罰は重く、許されるには途方もない贖罪が必要だった。

ガルシア。かの男もまた、記憶を失うことで「贖罪」をしたのだろうか。
今は市警の管理する施設の一室に入れられている。
警備は手薄。守りには適さないが、それがメラコフ捜査官の指示だった。
あたかも

「もう逃げ出して、消えてくれ」

といわんばかりの措置。市警としては、これ以上経費がかかる事態を迎えたくない
という事だろうか。
エイメン。かの男にも祝福を。
『声を殺して泣く子供がいていい訳が、ないだろう?』

かの男が、最初に悪名を轟かせた事件の最初に発した言葉だった。
俺たちが止めなければ、市警による大量虐殺事件となる「キッズ・スナップ事件」だった。
以来、信頼を寄せてきた。あいつは、バカだが信頼を決して裏切らない。

 Photo   救出に駆けつけたEagle-One

 Photo   バーンズのG36C

 Photo   バーンズのインフィニティ

 Photo   ジェニファーのF92FS

 Photo  Eagle-OneのP226R

 Photo  Eagle-OneのP226R その2

 Photo   Eagle-OneのP226R その3

 Photo   Eagle-OneのP226R その4

 Photo   Eagle-OneのP99 

 Photo   Eagle-OneのUSPC

 Photo   ハンクスのM92F

 Photo   ハンクスのM92Fその2

 Photo   ヨシュアのSW1911

 Photo   ヨシュアのSW1911