Eagle-One's story 12 "Crazy Ken"

【あらすじ】
イーグルワンは友人であり特捜部の別チームリーダーのケンが、先のガルシア・ミルズファミリーへのガサ入れの事後調査にFBI捜査官と共に就く事を知る。現場でケンを待っていたものは...




 地下のレンジで昨日届いたG36Cの慣熟射撃を
行うべく俺たちは移動していた。
 貧乏警察署だったがなんとか予算を取ったらしい。
 ショットガンや古びたカービンライフルばかりでは昨今の凶悪化
に対応できない。後手にまわってばかりだが、過ぎた事は仕方ない。

と、一人の刑事が現れた。
ケン・マーカス。別名「クレイジー・ケン」。
俺たちとは別のイレギュラー・ユニットのチームリーダーだ。

「ちょっといいか?イーグルワン」
『・・・?ああ。みんな先に行っててくれ』

ハンクスにヨシュア、復帰したジェニファーにバーンズは先にレンジに
向かった。歩き去る姿を後ろから見送るが、まったくまとまりがない。

「・・・大変だな」
『ショッガンフォーメーションは無理だな。それは認める』
「ティーフォーメーションばかりじゃねぇかw」
『クォーターバックが優秀だからいいのさ。・・・で?』

喫煙が出来る休憩所にしけ込む。シガーに火をつけるにも最近は遠慮がいる。
住みづらい世の中になった。

「F.B.I..の捜査官だがな、うちにお鉢が回ってきたぞ」
『ああ、例のか』

紫煙をため息で押し出すケン。目には恨めしそうな光が。

「ナンバーテンさ」

大規模なテロルに、銃器売買ギルドの逮捕失敗。
それどころか多数の死傷者を出す騒ぎに、連邦捜査局から
テコ入れが入った。

彼らの道中案内に、どこが使われるかが誰もが気にしていた。
てっきり俺たちかと思っていたが・・・

「お前かと思っていた」
『恨むならダディにしてくれ。決めたのはダディだろう』
「まぁいい。お守りはうちのバンド(ケンはチームをバンドと呼ぶ)で受け持つ。
お前は遊撃か?あのいかついライフル背負ってどこか行く宛があるのか?」

ケンは今時ルガーP08を愛用している。この署は変わり者の巣窟だ。

『ミルズアサシンの件は聞いたろう?あの日の事を』
煙草が辛くなる。まったくついてない。PALL MALLなんざもう買わん。
「聞いた。お前とハンクスならと思っていたが・・・」
『・・・俺の首は今幾らだ』
「100万。ユーロでもなきゃ円でもない。ダラーだ」
『それが答えだ。そんな火薬庫で煙草吸ってるような奴にお偉方をつけられるか?』
「俺がいいたいのはな、いいか?俺はお前となら共闘してもよかったんだ」

レイバンのグラサン越しに見える瞳は、外観からは程遠いつぶらさだ。

「わかってる。何もいうな。お前のバンドは署でトップさ。だが今回はまずい」
『・・・ありがとうケン。だが今回もなんとかする。ダディの頃よりはマシさ。そうだろ?』
「署内に敵はいない」『署内に敵はいない』

ダディの口癖だった。署内に敵はいない。

「なら、安心か?」
『まぁ、そういう事にしとこうや』

ダディがこの街を「掃除」し始めた時、署内にも敵はいた。
それに比べればいくらかマシだ。それだけはついているといっていい。

「ハンクスがいるしな。まあ・・・何かあったら力になる。いつでもいってくれ」
『助かるよ。今度落ち着いて呑める場所があったらやろう』
「パブで襲撃されるような奴と落ち着いて呑めるかってんだ」

悪態をつくとケンは立ち上がった。
「とりあえず俺たちは情報を元に今までの事態をなぞって歩く」
『お偉方によろしく』

ケンは肩をすくめると背を向けた。東洋の竜が刺繍された派手なスタジアムジャンパーは
彼のユニフォームだった。

彼のチームがクィーンの襲撃により、壊滅させられたと聞くのはそれから間もなくの
事だった。
F.B.I..の捜査官は無事。ケンとバンドメンバーには死傷者が出た。

以降、俺たちが捜査官を同行する事となるが、それはまだ後日の話。

 Photo   Eagle-OneのG36Cカスタム

 Photo   Eagle-OneのG36Cカスタムその2

 Photo   G36C その3

 Photo   G36C その4

 Photo   G36C その5

 Photo   M1100ショットガン

 Photo   Eagle-OneのProp

 Photo   Crazy Kenの ルガーP08